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坂上忍:今もっとも働き方改革に逆行している、過労死寸前の男のおもしろさと危うさ

 

今、坂上忍の活躍が目覚ましい。

今年に入り、特に新年度入りした4月以降、テレビ番組の改編で目についたのは、やはり何といっても坂上が出演する新番組の多さだ。

坂上と言えば、昼の帯番組である「バイキング」でMCを任され、さらにダウンタウンなうの「本音ではしご酒」でダウンタウンとともにメインの進行役につくなど、大きな仕事が多い。

それが、今年に入り、2時間特番の単発ものを含め、さらに新番組が放送されるなど、今や絶好調の坂上だ。

 

しかも、坂上クラスになると、新番組にはタイトルに坂上自身の名前が入るなど、冠番組ばかりである。

たしかに、番組出演本数では、坂上よりも多い芸能人はたくさんいるが、彼らの場合、その多くはコメンテーターとか、ひな壇に座ってその他大勢として出演している場合が多い。

ほとんどすべてのテレビ番組で主役級扱いの坂上と、その他大勢扱いの芸能人との差が、ここにある。

 

現在の坂上のテレビでの活躍は、まさに安倍内閣がおし進めようとしている働き方改革に大いに逆行している。

そのうち、過労死するのではないか?

などと、彼の健康が危ぶまれるほどだ。

それにしても、芸能界というのは不思議な世界だと思う。

現在の坂上の活躍は、つい数年前までであれば、誰も予想できないほどの大ブレイクだと言ってよい。

わずか数年で、これほど、本人を取り巻く環境が劇的に変化するなどは、サラリーマンをしていれば味わえない。

ジャパニーズドリームというものがあるとすれば、芸能界の大ブレイクこそが、まさにそれだろう。

 

この坂上の大ブレイクは、お笑い芸人の有吉弘行の大ブレイクを彷彿とさせる。

有吉のかつての大ブレイクもすごかった。一時期は、年収5億円などとも囁かれるほど、主要民放のゴールデンと深夜時間帯のすべてにレギュラー番組を持つほどだった。

現在、有吉バブルは沈静化している。

有吉バブルに続き、今度は、主要民放各局で坂上バブルが生まれた。

 

ただ、坂上と有吉の決定的な違いがある。

有吉はお笑い芸人出身ということもあり、その活躍の場は、主にお笑い系のバラエティー番組中心である。

一方、坂上の場合は、有吉よりも活躍の場が幅広い。

ダウンタウンなうの「本音ではしご酒」のような、お笑い系の番組もこなすし、政治や社会問題を扱うバラエティー番組でも司会を務めるなど、その活躍は多岐に渡っている。

いや、むしろ、坂上の毒舌キャラ、「キレ」キャラが存分に発揮される社会派の番組でこそ、坂上の真骨頂が発揮されているようだ。

有吉がどこまでもお笑い一本槍でしかないのとは対照的で、坂上が活躍する舞台は幅広いのが特徴的だ。

 

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私が坂上の番組を見ていて思うのは、彼のコメント力のすごさだ。

ズバッと一言で問題の本質を突いたコメントをするすごさだ。

これは、やはり坂上が役者上がりということもあるのだろうか。数多くの役を演ずる上で、その役になりきるという訓練を役者人生で長年培ってきた結果、人や物事に対する洞察力が高まったのではないだろうか、と私は思うのだ。

また、舞台の演出や、映画監督の経験もあるから、全体を見据えたうえでの各出演者の動かし方も巧みだ。それが、バラエティー番組のMCとしてのうまさにもつながっているのだと思う。

 

さらに、私を驚かせたのは、坂上の吸収力のすごさだ。

例えば、「バイキング」や「本音ではしご酒」などでお笑い芸人と一緒に仕事をしてきて、坂上がお笑いの感覚を大いに磨いてきたことが顕著な例だ。

最初は、お笑い芸人とのカラミも、どこかぎこちなかったものだが。

しかし、最近では、坂上もお笑い芸人との仕事を楽しむようになってきて、司会進行がうまくなってきている。

「本音ではしご酒」は、私の大好きな番組の一つであるのだが。最近の「はしご酒」は、非常に面白い。

また、この番組に出演した女優の夏菜が不平不満をぶっちゃけたことから、彼女は「ぶっちゃけキャラ」としてブレイクするなどネットニュースを騒がせるくらいの話題性にも事欠かない。

これは、やはり、ダウンタウンと坂上の息の合った掛け合いによるところが大きいのだとも思う。

 

このように、最近の坂上の活躍は、社会派からお笑いバラエティーまで多岐に渡っているのだが。

私には、ひとつ懸念がある。

それは、坂上があまりにも正論を述べ過ぎだということだ。

正論を述べる、正論で押しまくるのは、一見、いいことのようにも思える。

しかし、実は、ここにこそ、落とし穴があるのだ。

 

例えば、不倫問題。

もちろん、不倫は悪いことだし、不倫などしてはいけない。そんなことは分かっている。

しかし、所詮、刑事事件ではないし、好きになったものは仕方がない。

そもそも、不倫は当事者同士の問題であり、外野がとやかく言う問題でもない。

税金で養われている政治家は別として、芸能人の不倫などで不倫カップルをあまりにも正論で攻撃しすぎると、今度は、自分に返ってくる恐れがある。

芸能界は、なかなかスキャンダルとは無縁になれない世界でもある。

正論で攻撃しまくると、自分にスキャンダルが起こった時、今度は、自分に攻撃の矛先がマスコミや世論を通じて突きつけられることがある。

 

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この顕著な例は、みのもんたに見られる。

みのもんたの場合は、成人した息子、しかも30歳を超えた息子が窃盗事件を起こしたとして、すべての番組を降板せざるを得なくなった。

これは、どう考えてもおかしいではないか。

みの自身が起こした窃盗事件ではないし、息子と言っても、とっくの昔に成人しているんだよ。

なぜ、みのもんたが責任を取って、番組を降板しなければいけないのだ?

私には、まったく理解できないが。

 

しかし、日ごろから正論を言いすぎ、正論で押しまくっていたみのもんたに対して、世間やマスコミからかなりの反発があったのではないかと、私は見ている。

そもそも、みのもんたはニュース番組の司会をしていたんだから、正論を言うのは当たり前だ。

しかし、世間一般にとって、やはり、正論は煙たいのだ。耳が痛いのだ。敬遠したいのだ。

だから、みのもんたにスキャンダルが起こった時、それが、みの自身が直接関与したものではないのにもかかわらず、一斉に、みのもんた攻撃が始まった。

普段、正論を言っているお前は、子供もろくに育てられないじゃないか、と。

まあ、これは、みのもんた自身の成功に対する妬みを多分に含んだ無茶苦茶な論理なのだが。

しかし、世間というものは、そういうものなのだ。

 

坂上もスキャンダル対策はしているだろうと思うが、みのもんたのように、自分でコントロールできないスキャンダルが生じることがある。

 

その場合、普段から、正論を振りかざし過ぎたり、きれいごとを言い過ぎたりしていれば、ひとたび、スキャンダルに巻き込まれると、かえって自分自身に刃が突きつけられることにもなりかねない。

最近の坂上の大活躍は、目を見張るものがあるが、その一方で、あまりにも極端に正義の剣を振りかざし過ぎると、自分が逆境に陥った時に、その剣の切っ先が自分自身に向かってくることになりかねない。

坂上の番組は、たしかに面白い。面白いのだが、その一方で、危うさも感じられるのだ。